盛岡競馬場は、地方競馬の中でもかなり特徴的な競馬場です。
最大の特徴は、
- 左回り
- ダート1周1600m
- 最大高低差4.4m
- 地方競馬としては長めの直線
- 3コーナー付近からの下り
- ゴール前の上り
というコース形態。
そのため、単純な「地方競馬=逃げ・先行有利」だけでは攻略できません。
前半からある程度の位置を取れるスピードに加え、
3〜4コーナーから長く脚を使い、最後まで大きく減速しない持続力
が重要になります。
この記事では、盛岡ダートの各距離について、
- コース特徴
- 良馬場で馬券内に必要なタイム
- 勝ち負けまで考えたいタイム
- 前半3F・後半3Fのラップ傾向
- 道悪になった場合の時計補正
- 予想で狙いたいタイプ
をまとめます。
※この記事は「ダートコース」の分析です
盛岡競馬場には、
ダートコースと芝コースの両方があります。
盛岡競馬場の芝コースは地方競馬でも特徴的な存在ですが、この記事では対象にしていません。
今回分析するのは、
盛岡ダート1000m
盛岡ダート1200m
盛岡ダート1400m
盛岡ダート1600m
盛岡ダート1800m
盛岡ダート2000m
の6コースです。
芝1000m・1600m・1700m・2400mについては除外しています。
また、ダート2500m・2600mも施行数が少なく、クラス別の安定したタイム水準を作りにくいため今回は対象外としています。
「馬券内必要タイム」の考え方
この記事では、「最低でも必要なタイム」ではなく、
馬券内に入るために求められやすいタイム
を基準にします。
競馬では同じC2でもメンバーによって勝ち時計が大きく違います。
例えば普段なら1分29秒台で馬券になる1400mでも、能力の高い馬が揃えば1分27秒台まで要求されることがあります。
そのため、
「この時計なら必ず3着以内」
という意味ではありません。
予想するときに、
今回のメンバーなら何秒くらい必要なのか?
を考えるための基準として使用します。
前半3F・後半3Fを見る理由
盛岡では走破タイムだけを見るより、
どのようなラップでその時計を出したのか
を見ることが重要です。
例えば同じ1分28秒0でも、
前半から速い流れを先行して1分28秒0だった馬と、
スローペースを後ろから差して1分28秒0だった馬では価値が違います。
盛岡では基本的に、
前半からある程度速く流れる
↓
途中で大きく緩まない
↓
最後にどれだけ減速を抑えられるか
という持続戦になりやすいのが特徴。
この記事では比較しやすいよう、
前半3F・後半3F
を基本に見ていきます。
※以下のラップタイムは公式基準時計ではなく、近年のレース傾向から予想時に使用するための目安です。
盛岡ダート1000m
コース特徴
1000mは純粋なスピード能力が重要。
距離が短いため、
スタート→二の脚→3コーナーまでの位置取り
でかなり有利不利が決まります。
直線が地方としては長い盛岡でも、1000mで後方から全馬を差すのは簡単ではありません。
基本的には逃げ・先行を重視します。
良馬場・馬券内必要タイム
| クラス | 馬券内目安 | 勝ち負け目安 |
|---|---|---|
| C級 | 1:01.5〜1:00.5 | 1:01.0前後 |
| B級 | 1:00.8〜59.8 | 1:00前後 |
| A級 | 1:00.0〜59秒台 | 59秒台 |
| OP級 | 59秒台 | 58秒台まで |
C級なら、
1分01秒前後
まで対応できる馬を高く評価したい条件です。
前後半ラップ傾向
前半3F
35秒台前後
後半3F
1000mなので前後半3Fが重なる部分がありますが、基本的には最後に減速する形。
ラップタイプ
強い前傾型
序盤のスピードが非常に重要。
ただし単純に前半だけ速ければいいのではなく、
最後の200mでどれだけ止まらないか
が能力差になります。
道悪補正
良馬場より、
約0.8〜1.5秒短縮
を最初の目安にします。
盛岡ダート1200m
コース特徴
クラスターカップが行われるスプリント条件。
スタートから3コーナーまで距離があり、スピードに乗った状態でコーナーへ入れます。
そのため、
テンの速さ+スピード持続力
の両方が重要です。
良馬場・馬券内必要タイム
| クラス | 馬券内目安 | 勝ち負け目安 |
|---|---|---|
| C級 | 1:14.5〜1:13.3 | 1:13秒台 |
| B級 | 1:13.8〜1:12.8 | 1:13前後 |
| A級 | 1:12.8〜1:11.8 | 1:12前後 |
| OP・重賞 | 1:11秒台以下 | 1:10秒前後以下 |
前後半3Fの目安
一般戦をイメージすると、
前半3F
35.5〜36.5秒前後
後半3F
37.0〜38.5秒前後
がひとつのイメージ。
基本的に、
前半3F < 後半3F
となる前傾戦です。
例えば、
前半35.8
後半37.8
なら1:13.6。
盛岡1200mらしい持続戦になります。
評価したいのは、
前半35〜36秒台で前につけながら、後半の減速を2秒前後以内に抑えられる馬。
道悪補正
良馬場より、
約0.8〜1.5秒短縮
を目安にします。
盛岡ダート1400m
コース特徴
盛岡で非常に使いやすい条件。
1200mほどスタート一発では決まらず、
先行力+持続力+3〜4角での機動力
が問われます。
差し馬でも直線だけに賭けるタイプより、
3コーナー付近から位置を上げられる馬
を評価します。
良馬場・馬券内必要タイム
| クラス | 馬券内目安 | 勝ち負け目安 |
|---|---|---|
| C2 | 1:29.5〜1:28.0 | 1:28秒台 |
| C1 | 1:29.0〜1:27.8 | 1:28前後 |
| B級 | 1:28.5〜1:27.0 | 1:27秒台 |
| A級 | 1:27.5〜1:26.0 | 1:26秒台 |
| OP・重賞 | 1:25秒台以下 | 1:24〜25秒台 |
強いC級では、
1分27秒台
まで要求されることもあります。
前後半3Fの目安
前半3F
36秒台前後
後半3F
37.5〜39秒前後
ラップタイプ
前傾〜持続型
1200mと違い、間に200mが入ります。
理想は、
前半で好位置
↓
中間200mでも極端に緩まない
↓
後半3Fの減速を抑える
というタイプ。
上がり最速だけを見るより、
前半から流れに参加して最後まで残った馬
を評価したい距離です。
道悪補正
良馬場より、
約0.8〜1.8秒短縮
が基本線。
盛岡ダート1600m
コース特徴
南部杯が行われる盛岡の代表的な条件。
1400mより序盤に余裕があり、能力の高い馬が比較的自分のリズムで走れます。
そのため、
盛岡の中では実力差が出やすい条件
と考えています。
良馬場・馬券内必要タイム
| クラス | 馬券内目安 | 勝ち負け目安 |
|---|---|---|
| C級 | 1:42.5〜1:41.0 | 1:41秒前後 |
| B2 | 1:41.5〜1:40.2 | 1:40秒台 |
| B1 | 1:40.8〜1:39.8 | 1:40前後 |
| A級 | 1:39.8〜1:38.0 | 1:38〜39秒台 |
| OP・重賞 | 1:37秒台以下 | 1:35〜37秒台 |
B級なら、
良馬場1分40秒台への対応力
をかなり重要視します。
前後半3Fの目安
前半3F
36〜37秒台
後半3F
38〜40秒台
ラップタイプ
やや前傾〜持続型
1600mでは前後半3Fの間に400mあります。
そのため、
前半3Fだけでなく、
中盤400mでどれだけ息を入れられたか
も重要です。
盛岡マイルで評価したいのは、
前半についていける
+
中盤でポジションを落とさない
+
後半3Fで大きく止まらない
という馬。
道悪補正
良馬場より、
約0.8〜1.8秒短縮
を目安にします。
盛岡ダート1800m
コース特徴
1800mになると、スピードだけではなく、
スタミナ+ロングスパート性能
の比重が大きくなります。
施行数が1200〜1600mより少ないため、持ち時計だけを過信しないことも重要です。
良馬場・馬券内必要タイム
| クラス | 馬券内目安 | 勝ち負け目安 |
|---|---|---|
| C〜B下位 | 1:57〜1:56秒台 | 1:56前後 |
| B級上位 | 1:56〜1:55秒台 | 1:55前後 |
| A級 | 1:54秒台前後 | 1:53〜54秒台 |
| OP・重賞 | 1:52秒台以下 | 1:49〜51秒台 |
前後半3Fの目安
前半3F
37〜38秒台
後半3F
38.5〜40秒台
ただし1800mでは、前後半3Fだけでは不十分です。
重要なのは、
中盤600m+残り600mからの動き。
レース序盤でポジションを確保したあと、中盤で多少息を入れ、
L3から長く脚を使う形
が理想です。
道悪補正
良馬場より、
約0.8〜2.0秒短縮
を目安にします。
盛岡ダート2000m
コース特徴
不来方賞やマーキュリーカップなどで使用される中距離条件。
盛岡の高低差を長距離にわたって走るため、
スピード・スタミナ・持続力
の総合性能が問われます。
だからといって後方待機が有利というわけではありません。
むしろ、
前めのポジションから自分で動ける馬
の方が安定しやすい条件です。
良馬場・馬券内必要タイム
| クラス | 馬券内目安 | 勝ち負け目安 |
|---|---|---|
| C〜B下位 | 2:11〜2:08秒台 | 2:09〜10前後 |
| B級上位 | 2:09〜2:07秒台 | 2:07〜08前後 |
| A級 | 2:06〜2:04秒台 | 2:04〜05秒台 |
| 地元重賞 | 2:05〜2:03秒台 | 2:03〜04台 |
| ダートグレード | 2:03前後以下 | 2:00〜03台 |
特にダートグレード競走は別格。
通常の岩手重賞と同じ基準では考えないようにします。
前後半3Fの目安
前半3F
37〜38秒台
後半3F
38〜40秒台
ただし2000mで最も重要なのは、
前後半3Fの数字そのものより、中盤800mからL3への移行。
基本的には、
序盤で隊列形成
↓
中盤も極端には緩まない
↓
3コーナー付近からペースアップ
↓
L3からロングスパート
という形になりやすい条件です。
したがって、
直線だけ速い馬より、3〜4コーナーから長く脚を使える馬
を高く評価します。
道悪補正
良馬場から、
約0.8〜2.0秒短縮
を基本の目安にします。
交流重賞などハイレベルなレースでは、さらに速くなる可能性があります。
盛岡ダート・馬券内必要タイム早見表
良馬場を基準にした大まかな目安です。
| 距離 | C級 | B級 | A級 | OP・重賞 |
|---|---|---|---|---|
| 1000m | 1:01前後 | 1:00台 | 59秒台〜1:00 | 59秒台以下 |
| 1200m | 1:14〜13秒台 | 1:13前後 | 1:12秒台 | 1:11秒台以下 |
| 1400m | 1:29〜28秒台 | 1:28〜27秒台 | 1:27〜26秒台 | 1:25秒台以下 |
| 1600m | 1:42〜41秒台 | 1:41〜40秒台 | 1:39秒台 | 1:37秒台以下 |
| 1800m | 1:57〜56秒台 | 1:56〜55秒台 | 1:54秒台 | 1:52秒台以下 |
| 2000m | 2:11〜08秒台 | 2:09〜07秒台 | 2:06〜04秒台 | 2:03前後以下 |
※良馬場を基準とした予想用の目安であり、岩手競馬公式の基準時計ではありません。
距離別・前後半ラップ早見表
| 距離 | 前半3F目安 | 後半3F目安 | 基本ラップ |
|---|---|---|---|
| 1000m | 35秒台前後 | ― | 強い前傾 |
| 1200m | 35.5〜36.5 | 37.0〜38.5 | 前傾・持続 |
| 1400m | 36秒台 | 37.5〜39.0 | 前傾・持続 |
| 1600m | 36〜37秒台 | 38〜40秒台 | やや前傾・持続 |
| 1800m | 37〜38秒台 | 38.5〜40秒台 | 持続・ロンスパ |
| 2000m | 37〜38秒台 | 38〜40秒台 | 持続・ロンスパ |
タイムそのもの以上に重要なのが、
前半と後半の差=減速幅。
例えば1400mで、
A馬
前半36.2 → 後半38.0
B馬
前半37.5 → 後半37.5
なら、同程度の走破時計でもレース内容は大きく違います。
次走で先行争いが激しくなりそうなら、
前半36秒台を経験しながら最後まで残ったA馬
を高く評価できます。
これがラップを見るメリットです。
道悪時のタイム補正
ダートは雨で砂が締まると、一般的に時計が速くなります。
盛岡では良馬場から、
| 距離 | 道悪時の短縮目安 |
|---|---|
| 1000m | 0.8〜1.5秒 |
| 1200m | 0.8〜1.5秒 |
| 1400m | 0.8〜1.8秒 |
| 1600m | 0.8〜1.8秒 |
| 1800m | 0.8〜2.0秒 |
| 2000m | 0.8〜2.0秒 |
程度を最初の目安にします。
例えば1400mで、
良馬場の馬券内基準
1:28.5
なら、
かなり時計の出る道悪では、
1:27秒台前半〜後半
くらいまで要求される可能性があります。
ただし道悪補正は固定ではない
ここは非常に重要です。
「稍重だから必ず1秒速くする」
という計算ではありません。
時計への影響は、
- 雨量
- 砂の含水状態
- 開催何日目か
- 馬場整備
- 内外の砂の深さ
- 当日の気温
などで変化します。
そのため道悪補正は、
予想開始時の仮補正
として使います。
最終的には当日の1〜3Rを見て、
今日の1200mは普段より1.2秒速い
などと補正値を更新する方が精度は高くなります。
開催が進んだら「枠」より「走っている場所」を見る
盛岡攻略で非常に重要なのが馬場の変化です。
開催前半なら内側が締まっていて、内〜中を通る先行馬が有利になることがあります。
一方で開催が進み、内の砂が荒れてくると、
最内より少し外側
の方が走りやすくなるケースがあります。
その場合、
内枠だから買う
ではなく、
その馬がレース中にどの場所を通れるのか
を見る必要があります。
例えば、
最内を逃げ続ける馬
中枠から中ほどを先行する馬
大外をずっと回る馬
なら、
馬場状態によっては、
中枠から中ほどを先行できる馬
が最も有利になることがあります。
盛岡競馬でタイムを見る5つのポイント
① 馬券内必要タイムと比較する
まず今回のクラスで、
何秒なら3着以内に入れるのか
を設定します。
② 良馬場基準に直す
重・不良で出した持ち時計を、そのまま良馬場の時計と比較しません。
馬場差を補正します。
③ 前半3Fを見る
今回のペースについていけるかを見るための数字です。
特に1200〜1600mでは重要。
④ 後半3Fを見る
単純な上がり順位ではなく、
前半でどれだけ脚を使った後の上がりか
を見ることが重要です。
⑤ 1800m以上ではL3からの動きを見る
長距離では前後半3Fだけでは足りません。
3コーナーから動いて、
最後まで脚を使い続けられたか
を確認します。
まとめ|盛岡は「タイム×ラップ×位置取り」で考える
盛岡競馬場を予想するとき、
単純な持ち時計だけでは足りません。
まず、
今回のクラスで馬券内に必要なタイム
を設定。
次に、
その時計をどんなラップで出したのか
を確認します。
特に評価したいのは、
速い前半についていきながら、後半の減速を小さく抑えた馬。
そして開催が進んできたら、
どの枠かではなく、どの進路を通れるか
まで考えます。
最終的には、
馬券内必要タイム
×前半3F
×後半3F
×当日の馬場バイアス
×位置取り
この5つを組み合わせることで、盛岡競馬の予想精度を上げていきます。

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